2014年12月31日水曜日

2014年にできたこと。

大晦日です。
もうすぐ2014年も終わりですね。
今年もいろいろありましたが、反省することなく、達成したことだけを気分よく振り返りたいと思います。

今年できたこと。
まずは、『忘れてはならないこと 東日本大震災ボランティア活動報告書Vol.2』(亜細亜大学経営学部)の出版(5月)です。
この本は、2011年9月に発行した『東日本大震災ボランティア活動報告書Vol.1』の続編です(※紙の本は品切れ・重版未定です。電子書籍はこちらから)。
本書は、亜細亜大学経営学部の学生が主体となり、大学、地域の方と協同して、宮城県でボランティア活動を行ったレポート集です。学生たち自身の言葉で、東北への思いが書かれています。

次に、9月初旬に出版したのが、『はじめてのワイン法』(蛯原健介・著)です。
出版を控えた7月下旬に、議員立法で「ワイン法」の制定を目指す”というニュースが新聞等で報じられ、ちょっとびっくりしました。
本書の出版記念パーティーや、フード&ワインジャーナリストの鹿取みゆきさんが企画・コーディネートした蛯原健介先生のセミナー『ワイン市場と法律の役割を考える〜なぜ造り手はワイン法を必要としたのか〜』の懇親会などでも、参加者がそれぞれの意見を述べ、熱い議論が交わされていました。
ワイン法については、『日本ワインガイド』の著者である鹿取みゆきさんが講演した「ワイン法を考える 日本ワインの発展のために必要な法制度は何か?」というシンポジウムも開催されました(日本ワイン造り手の会・主催)。
今後の日本ワインにとって、とても重要なことなので、来年も注目していきたいと考えています。

それから、個人的に念願だったWEBの連載サイト「WEBなないろ」をたちあげることができました。
個性派揃いの著者陣が、犬、サバ、日本ワイン、富山、入浴など、さまざまなテーマで連載しています。
おかげさまで、順調にアクセス数が増えてきており、2015年にはこの連載をベースにした書籍が数冊誕生する予定です。

虹有社は、2016年6月に設立60周年を迎えます。
2014年は、ホップ・ステップ・ジャンプの「ホップ」の年として、十分に準備ができたと感じています。
2015年は、さらなる飛躍を…、とも思いますが、気負わず、マイペースで、華麗なステップを踏めればと思っています。

本年中はありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いいたします。
では、よいお年をお迎えくださいm(_ _)m
(S)



2014年12月4日木曜日

日本ワイン造り手の会主催のシンポジウムに行って来ました

東大はイチョウが黄葉まっさかり
2014年11月27日、東京大学弥生講堂アネックスで開催されました「日本ワイン造り手の会」主催のシンポジウムに行って来ました!

 タイトルは「ワイン法を考える 日本ワインの発展のために必要な法制度は何か?」。

今年の8月8日の毎日新聞の紙上に、「自国ワインの品質を政府が保証する新法『ワイン法』(仮称)の制定に向けた準備が自民党内で進んでいる。……」という記事が掲載され、日本のワイン法についての議論が盛んになって以来、誰もが思っていた(と思われる)、
「実際、造り手さんたちはどう考えているの?」
 という疑問についての答えを聞ける、たいへん貴重な時間でした。

鹿取みゆきさん
シンポジウムでは、はじめにフード&ワインジャーナリストで、『日本ワインガイド』の著者である鹿取みゆきさんの講演「日本のワイン造りの現状 〜栽培と醸造の実態を知る」がありました。
 日本のワイン造りは、今どうなっているのか。原料ブドウはいったいどのように日本国内で動いているのかなど、その後の議論のベースとなる、とても興味深い内容でした。

蛯原健介先生
次に『はじめてのワイン法』の著者である明治学院大学教授の蛯原健介先生が、「諸外国におけるワイン法制定の背景と日本の現状」として、ワイン法とはそもそもどういったものか、その歴史的背景や基本的な内容についてお話されました。

日本ワイン造り手の会
会長の酒井一平さん
そして「日本ワイン造り手の会」会長である酒井一平さんが「造り手の会からの提言と要望」を述べられ、続いて「日本ワインの発展のために必要な法制度は何か」という、パネルディスカッションとなりました。

 パネラーは、ブルース・ガットラブさん(北海道・10Rワイナリー)、酒井一平さん(山形県・酒井ワイナリー)、渡辺直樹さん(山梨県・サントリー登美の丘ワイナリー)、蛯原健介先生。ファシリテーターが鹿取みゆきさんでした。

 シンポジウムの詳細につきましては、日本ワインガイド公式ファンページの投稿をぜひご覧ください。

 日本ワインは今、本当に始まりの最中にあることを実感させるシンポジウムでした…! (K)

「日本遊戯史学会」で連珠の研究発表を聞いてきました!

 2014年11月22日、東京・高田馬場にある東京富士大学にて行われた「遊戯史学会」例会(研究報告)にて、公益社団法人 日本連珠社の理事である小林高一氏が発表をされると聞いて、さっそく行って参りました。

研究発表をする小林さん。
現在、連珠の入門書をご執筆いただいております。
来年春に発行予定です。
タイトルは、「連珠(れんじゅ)の歴史—先手必勝への挑戦」。
 「連珠」とは、「『五目並べ』を競技ルール化したもの」(日本連珠社ウェブサイトより)で、ミスをしなければ先手が必ず勝つ「五目並べ」とは違って、先手と後手が公平であるようにルール化されています。そのルールが、どのように考えられてきたかという変遷と、その内容についての研究発表でした。

 連珠は、明治中頃にゲームとして認知されたもので、昭和の初期には、囲碁・将棋よりも新聞での掲載が多かったのだそうです。
 研究発表後の質疑応答であった
「囲碁や将棋と比べて、連珠のおもしろさのポイントというのは何ですか?」
 という質問に対して、その魅力は「スピードとスリル」だと小林さん。
「囲碁はよく『戦争』だといわれ、一部が負けていても、全体で勝敗が決まる。そして将棋は『ケンカ』であると言われます。それに対して、連珠は『真剣勝負』だと言われ、一手ミスをすると、たちどころに勝負が決まる。一手一手の鋭さが違うと思います」

 囲碁と同じような道具を使っても、まったく別のゲームである連珠。勝負が決まるのが早いというのも特徴だと仰います。世界的に人気があることから、いろいろなアプリやPCゲームが出ています。自分は結構、挑戦しているのですが、一向に勝てません。でも小林さん曰く、アプリやPCは強くて6級くらい、なのだそうです。そうなんだ…。…。(K)

2014年11月24日月曜日

「ゲームマーケット2014秋」に行ってきました!


 11月16日に東京ビッグサイトで開催された、“国内最大規模のアナログゲームイベント”「ゲームマーケット2014秋」に行ってきました!

 こちらの「ゲームマーケット」、公式サイトの説明では「即売会や体験会などが楽しめる卓上ゲームユーザーの交流と新興を目的とした国内最大規模の卓上ゲームイベント」とありまして、当日、参加者の方に伺った説明によると「コミックマーケットの卓上ゲーム版のようなイベント」とのことでした。
連珠のブースではたくさんの人が
対局を楽しんでいました。
プロ・アマ問わず340以上の出展があり、たくさんの創作・新作ゲームが集まる中、我々が目指したのは、伝統ゲームのコーナーに出展していた「連珠」ブース。

 地図を頼りに伺うと、特設スペースに、どーんと連珠のコーナーが作られており、そこには世界レーティング8位という方をはじめ、日本を代表する連珠家の皆さまが、来場者の方々に連珠の手ほどきをされておりました。
 さて、ご挨拶もそこそこに、勧められるままに、中学生の有段者(!)のお二人とお手合わせいただくアラフォーふたり。

いざ対局となると、ものすごく緊張します。
…パチリ。
アラフォー1号(えっと、俺もう負けてる?)
…パチリ。
アラフォー1号(うーん。ここはどうかな?)
中学生「そこに打つと負けますよ」
アラフォー1号「じゃ、こっち!」
…パチリ。
………。………。
 しっかり負けて、丁寧かつ温かいご指南をいただきました。

 いやしかし、実際にやってみると、「連珠」の一手一手とは、こんなに手に汗握るものなのですね! 対戦って、面白い〜! そして次は勝ちたい!! と、ニコニコしながら会場をあとにしたのでした。(教えてくださったお二人、ありがとうございました。)

2014年11月17日月曜日

南三陸味わいナイトin東京

2014年11月15日、全日本さば連合会・会長で、サバニストである小林崇亮さんのご紹介で、東京・神田で開催された「南三陸味わいナイトin東京」に参加してきました。


 「南三陸味わい開発室」主催、南三陸町共催のイベントで、南三陸町復興情報発信ブログ「南三陸なう」によりますと、「これからはより深く町を知ってもらい、また楽しんでもらうことで未来に繋がる交流を生み出していこう!」ということで、始まった活動のひとつなのだそうです。

 その言葉どおり、おいしい味覚を楽しみながら、町の魅力がビシバシと伝わってくるイベントでした。今回は第2回目の開催で、テーマは宮城県内1位の水揚げを誇るという「シロサケ」。この内容がもう本当に素晴らしい。

サケのさばき方実演
「シロサケ」というのは、普段「サケ」と呼ばれる、お馴染みのあのサケのことだそうです。そして、サケって、白身魚だってご存じでしょうか? 私は知りませんでした。

 お話によると、サケは川にいる時は白身なのだそうです。そして、海を3〜4年回遊していく間に、エサとなった生物から「アスタキサンチン」という赤い色素が取り込まれ、サケの身をオレンジ色に染めるのだとか。
 そして、いよいよ産卵となった時には、浅瀬に上る我が身と大切な卵を紫外線から守るために、アスタキサンチンは身から体表や卵に移り赤くなり、そして身は白くなっていくのだそうです。

 川でヤナ漁によって獲られたシロサケと、沖で刺し網漁や定置網漁で獲られたシロサケ、それから養殖のギンザケの利き酒ならぬ利きサケもありました。身の色、そして味わいの違いに、こんなに身近な魚であるサケひとつとっても、まだまだ知らないことがあるんだなぁと納得。

お料理はオードブル、お刺身、串カツならぬ串カキなど、南三陸町の味わいが盛りだく
こちらは地元のムール貝の食べ方実演
さん。なかでも宮城県の郷土料理「はらこ飯」は、これがもう、サケのおいしいところをまるごと楽しめる絶品料理。
 サケの出汁で炊いたご飯に、サケのほぐし身とイクラをのせたご飯で、いくらのプチプチ感、脂の乗った鮭、出汁の利いたご飯がいっぺんに楽しめる贅沢な味わい。添えられたのは、こちらも魚のうま味が凝縮した「魚屋のごっつぉう雑煮」で、なんと南三陸町では穴子の干物を使って雑煮の出汁を取るのだそう。


「地元では、なぜか穴子をハモって言うんですよ」
「イクラにもランクがいろいろあって、本当に良いイクラは口に皮が残らないんです」
という魚の話も面白い。

いやはや、最近はあちこちに情報があり、いろいろなことがなんとなーく分かったような気になってしまいがちですが、やってみないと、食べてみないと、分からないことって、本当にいっぱいある!

「南三陸はおいしい」ということを実感した夜でした。ごちそうさまでした…!(K)








2014年10月25日土曜日

のだやさん企画の竹鶴三昧ナイト☆

竹鶴、ずら〜り。
東京・千駄木のリカーズのだやさん主催「竹鶴専務を囲む会」@谷中鳥よしに参加してきました。

 竹鶴酒造は広島県竹原市の酒蔵です。竹原市はその昔、製塩業でとても栄えた町だそうで、今も当時の家並みが残り、「安芸の小京都」と呼ばれるとても素敵な町です。竹原酒造には、以前取材で伺ったことがあり、社長様と石川杜氏の話に感動し、それ以来、見かけるたびに飲んでおりました。
 その竹鶴のお話を聞きながら、8種類が飲み比べできると聞いて、ワクワクしながら伺いました。お料理はアンコウ鍋です(^ ^)

合鴨農法米(H25 )
一番最初は、
「合鴨農法米(H25)」。じわーっと沁みるやさしい美味しさ。
次は「雄町純米(H23)」。肉に合うお酒と聞きました。キリッとした味わい。竹鶴専務にお酒のお話を伺いながら、味わう贅沢…!
そして、
造りは共通、田んぼ違いの「宿根雄町(H25)」、「大和雄町(H25)」。うーん。こんなに違うんだ!
さらにのだやさんから、年号違いの「大和雄町(H16)」! 年を取るっていうのも悪くないよね!
さらには、濁り酒の「純米雄町 にごり原酒」、生酛造りで吟醸酒の「生酛 純米吟醸」などなど、などなど……。

雄町純米(H23)
色合いも味わいも酒それぞれ
なんとこれらが全部、燗酒で出てきました…!
おぉ、体があったまる〜〜。

また、どのお酒も本当にお料理が美味しくなるのですよね。
あつあつジューシーなさつまあげ、心に残るカニサラダ、堪らないあんきも、刺身に煮物焼き物、しみじみおいしいアンコウ鍋。これらを肴に、竹鶴の燗酒。
あぁ、素晴らしい夜でした。

のだやさん、本当にありがとうございました。

あっ、このままだと、ホントにただの自慢話みたいなので、ご案内を…! のだやさんでは、こんな魅力的なお酒の会をしばしば開催されています。
告知は店頭やツイッターなどでされているようです。

http://www.e-nodaya.com

日本ワイン、日本酒がお好きなら、のだやさんは必訪ですよ〜!

以上、日本酒とワインは、二日酔いの感じがなんとなく違うなと感じている虹有社でした。(K)

2014年10月14日火曜日

ワイン法特別セミナー&懇親会が開催されました

10月13日、東京・渋谷のアカデミー・デュ・ヴァン青山校において、『はじめてのワイン法』著者である蛯原健介先生のセミナー『ワイン市場と法律の役割を考える〜なぜ造り手はワイン法を必要としたのか〜』が開催されました。
 企画およびコーディネイトは、『日本ワインガイド』などの著者である鹿取みゆきさんです。

 今日はその、とてもとても濃い時間だった、セミナーと懇親会の様子をリポートします…!

 セミナーではワイン法とは何か? という基本的なところから、EUワイン法制定の背景、そして現在のワイン市場の状況まで、幅広く充実の講義でした。『はじめてのワイン法』をすでに読んだ人にも、読んでいない人にも、きっと新しい発見のある時間だったと思います。
 セミナー後の質疑応答では、
「日本のワイン法はどうなっていますか?」
「日本がOIV(国際ブドウ・ワイン機構)に加盟しないのは、なぜでしょうか?」
などなど、さまざまな質問が飛び交いました。

 またセミナーのテイスティングでは、勝沼ボトル入りの甲州、長野県原産地呼称ワインのメルロー、地元産のブドウのみを使ったワイン、北海道の原料を別の県で醸造したワインなど、講義内容にちなんだラインナップも興味深いものでした。


 そして懇親会は、なんと造り手の方にもご参加いただき、造り手の立場からワイン法についてのご意見を聞いたり、それに対する先生の見解、ご参加された皆さんのご意見、現場をよく知るジャーナリストとしての鹿取さんの見解などがあり、それぞれが「ワイン法」について、堅苦しくなく、意見交換する時間となりました。


 懇親会の会場は、本書の出版報告会でもお世話になった「青山バル」さん。素晴らしいお料理とワインを本当にありがとうございました!

それでは、当日のお料理とワインをご紹介致します…!



前菜
・秋鮭のミドュイ サワークリームのタルト
・秋刀魚、ナス、パプリカのミルフィーユ〜山椒の香り〜
・根菜のフリッタータ モザイコ仕立て

揚物
・無花果、キノコ、栗のフリット 
 利休あんと共に

焼き物
・恋し浜の帆立とムール貝のグラタン 
  味噌とイカスミのソースで

主菜

・山形県産A5黒毛和牛 イチボのロースト 
  青森県工藤農園 リンゴ(トキ)のソース

口直し
・日本のチーズ各種




ワイン

・シャトーT.Sスパークリングワイン爽輝(中伊豆ワイナリーシャトーT.S)

・シードル(はすみふぁーむ)

・キザンワイン(機山洋酒工業)

・プレステージデラウエア(ルミエールワイナリー)

・菊鹿シャルドネ(熊本ワイン)

・マスカットベリーA樽熟成(シャトー酒折)


・高橋葡萄園ツヴァイゲルトレーベ(高橋葡萄園)